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Artículo: 鞄と人

鞄と人

先日、とても感動した出来事があった。

それは、職人が玄関で深々とお辞儀をして『ありがとうございました』と頭を下げていたこと。

一つの鞄が売れた。

それだけ聞くと何も変哲もない出来事に聞こえる。

しかしその鞄は、30歳の若き職人が銀座で丹精込めて作った鞄だ。

作った本人が直接買ってくださったお客様に感謝を伝えられた。

それを私は後ろから見ていて感極まった。

特にそうしなさいと言ったわけでもない。

自然と生まれたやり取りが嬉しかった。

作った職人は、20代のほとんどを神奈川県葉山町で過ごし、ダレスバッグ職人の師匠の元で修行した。

30歳を機に2024年5月GINZA TANIZAWA  TOKYOの門を叩いてくれた。

今までも素晴らしい技術の鞄を世の中に送り出してきた。

しかし、お客様との接点は少なかった。

GINZA TANIZAWA  TOKYOに入社しその接点が生まれた。

自分の作った鞄を直接渡せたことが本人も嬉しく、その表れが玄関から出てのあのお辞儀に繋がったのだと思う。

本人が作った商品を直接渡せているお店がどれほどあるだろうか

GINZA TANIZAWA  TOKYOはそれを東京・銀座で行っている。

全ては『人』から始まってる。

皮になる動物を育て屠殺するのも人

皮を革へとなめすのも人

その革を鞄に仕上げるのも人

その鞄を持つのも人

これは絶対に忘れてはいけないことだと強く感じる。

あくまでも鞄はその人間達の営みの副産物であり、その鞄を通じて生まれる交流こそがGINZA TANIZAWA  TOKYOが大切にしていきたい『たにざ輪』

一つの商店も一つコミュニティとして役割がある。

アナログな商いかもしれない。

でもそこへ『回帰』する事がGINZA TANIZAWA  TOKYOとしての新たな歩みになると信じて今日も銀座でお待ちしております。

 GINZA TANIZAWA  TOKYO

五代目 谷澤良郎

 

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